セレスポの取り組み詳細
イベントにおけるLGBTQ+ハンドブックを作成
誰もが楽しめるイベントを目指し、ジェンダー理解を促進するためのハンドブックを作成。 イベントの企画・運営におけるスタッフの対応力向上に取り組む。
イベント制作会社の株式会社セレスポ(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:田代剛)は、セレスポ社員がLGBTQ+※1当事者が安心して楽しめるイベントを制作していくことをサポートする「イベントにおけるLGBTQ+ハンドブック(以下、本ハンドブック)」を作成しました。セレスポは、「イベントを通じて笑顔のある明るい社会づくりに貢献する」ことを経営理念としており、イベントをより多くの方が参加でき、楽しめるものにしていくことは重要であると考え、本ハンドブックを作成しました。
本ハンドブックは、LGBTQ+に関する基礎知識やイベント制作における配慮事項等をまとめたものとなっており、セレスポ社員のLGBTQ+への理解を促し、イベントにおける対応力向上につなげていくことを目的としています。作成にあたっては、社内より配慮が必要と思われる場面やLGBTQ+当事者が実際に直面した出来事などについて対話を重ね、LGBTQ+の人も働きやすい職場環境作りを行っている株式会社アカルクのアドバイスをいただきました。
■作成背景
セレスポは、1990年代よりイベントにおけるバリアフリーに取り組み始めたこと契機として、障がい者、高齢者、小さな子供も楽しめる空間づくりを進めてきました。2015年には、サステナビリティ経営を推進していくために「ISO20121:イベントの持続可能性に関するマネジメントシステム」を認証取得しており、この中でDEI※2を重要な課題として設定しております。
LGBTQ+については、2023年6月、「LGBT理解増進法※3」が成立し、性的マイノリティへの理解増進や環境整備が必要な社会になってきています。また、社員からもイベントをより良いものにしていくためにはLGBTQ+への理解を深めた方がよいとの声が出たことから、本ハンドブックの作成に着手しました。
作成過程において対話を重ねていく中で、LGBTQ+への理解を深め、対応力を高めていくことは、LGBTQ+当事者だけでなく、当事者を支援・応援する方にとっても快適なイベントに成り得ることが分かりました。
■作成・運用のポイント
本ハンドブックは、「LGBTQ+」と一括りにできないこと念頭に作成を進めました。他の方がそうであるように、LGBTQ+当事者も一人一人が心地よいと感じる状況や対応は異なります。加えて、物理的な理由や予算的な理由などにより、全てに対応することは難しいこともあります。そのため、本ハンドブックでは、「こうすればよい」という具体的な対応例を提示するのではなく、「配慮できる場面」を提示しております。
社内だけでなく、主催者や協力会社との打ち合わせの際に本ハンドブックを活用することで、LGBTQ+への配慮ポイントを意識していくことを期待しており、配慮ポイントについてはLGBTQ+当事者との対話により対応を決めていくことが望まれます。
なお、性の多様性をはじめ、個人の価値観も多様であり、変化をしていくものであるため、LGBTQ+について継続的に社内外での対話を重ね、本ハンドブックを改善してまいります。
ハンドブックのダウンロードは次のURLよりお願いします。
https://www.cerespo.co.jp/sustainability/handbook.php
【代表者コメント】
株式会社セレスポ 代表取締役社長 田代 剛
セレスポが手掛けるイベントを誰もが安心して楽しめるイベントにしていくことで、イベントにおけるDEIを実現していきます。LGBTQ+は人口の3~10%程度という調査結果があります。一方、目に見えて分かることではないこともあり、これまで見過ごされてきたことも多いと思います。本ハンドブックを活用し、社員がLGBTQ+の理解を深め、主催者や協力会社の皆さんと対応力を高めていくことで、イベントを通じて笑顔のある明るい社会づくりに貢献しています。
【監修者コメント】
株式会社アカルク 代表取締役社長 堀川 歩
LGBTQ+の方をはじめとする多様な方が楽しめる、参加できるイベント作りという観点で、今回さまざまなセクシュアリティの方を招いて当事者の声も聞きながら、一緒にハンドブック作成につなげていかれたことは本当に尊いことだと思います。このような取り組みが、イベント業界全体にも知られていくことで、企画段階から当日の対応も変わり、誰もが楽しめるイベントが実現していくと思います。今後、そのようなイベントが日本中で開催されることを願っています。
【座談会参加者コメント】
村上 愛梨(レズビアン&クイア ※日本女子ラグビーユニオン選手)
今回LGBTQ+の方々に対してのリスペクトを持った空間作りだと感じさせていただけるそんなハンドブック作成となったと思います。何も無いところから想像して作る世界はとても優しくてあたたかい、そんな現場やそこがまた誰かの居場所になると思ってます。今回このような機会やハンドブックの作成に関われたこと感謝しております。ありがとうございました。
※1 LGBTQ+:LGBTQは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング/クィアの頭文字を取った用語で、性的マイノリティを表す総称。この他にもさまざまな性のあり方があるため、「+」を加えてLGBTQ+と表現する。
※2 DEI:ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包摂性)の頭文字を取った略語で、多様性とアイデンティティを尊重し、それぞれの人に合った対応や公平な活躍機会を与えられている状態を意味する。
※3 LGBT理解増進法:正式名称は「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」
【監修会社概要】
会社名: 株式会社アカルク
代表者: 堀川 歩
設立年月日: 2020年1月6日
事業内容: LGBTQ+をはじめとする多様な人が働きやすい職場環境を作るため、D&Iの視点から意識啓発や人事制度の整備を行う人事コンサルティング会社です。
1.トレーニング事業(研修・講演・e-learning)
2.プロデュース事業(人事コンサルティング、キャリア支援)
3.ユニーク事業 (商品開発・PR・イベント企画)
本社所在地: 〒542-0076 大阪市中央区難波5-1-60 なんばスカイオ 27F
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